これから登山をはじめる方から超初心者の方まで装備・持ち物や保険やマナー等 安心・安全・快適に登山を楽しめる様に徹底解説していきます

トレッキングポール(ストック)を使用して身体への負担軽減

トレッキングポール(以下ストック)は登りでは足腰への負荷が軽減され下りでは膝や腰への負荷が軽減され他にも滑りやすい場所、岩場など不安定な場所で転倒防止にもなります。

身体への負担も和らげ安全に快適に効率よく登山を楽しめるストックを紹介していきます。

グリップの種類

T字型:名前の通りグリップが「T」の形で登りは下を握り下りは上から握ります。握りやすく登りと下りで握る箇所を変えられるグリップになっています。

I字型:「T字型」の上が無いもので横から握るストックです。高い段差はグリップの下を持ち調整したりします。バランスを崩した場合でも直ぐに立て直せる事が出来ます。

2way型:T字型とI字型の両グリップを備えたストックです。筆者は初心者の頃「ええとこどりやん」と思い2wayを2本購入していました。

他にも女性の方や手の小さな方に合うスモールハンドグリップのストックもあります。

私は充分に反省を致しましたのでI字型折り畳み式(フォールディング)別名ヌンチャクとも呼ばれ収納には30㎝にもなり非常に便利な上、250gと軽量なストック(他にも種類があります)を購入しました。少し弱そうなイメージとは違い剛性も兼ね揃えています。

シャフトの種類

アルミシャフト:安価で折れにくい上もし曲がってしまっても曲がった部分だけ修復可能です。

超軽量アルミ:シャフト周囲にステンレスが内蔵されており耐久性が高いです。

カーボンシャフト:価格は高めですがアルミより軽く腕の負担が軽減されます。

ジュラルミンシャフト:航空機などの材料に用いる軽合金で強度は非常に強いです。

ハイブリッドシャフト:ジュラルミンの芯をカーボンで包み込んだ、まさにええとこどりなシャフトですね。

他にも超軽量アルミ+カーボンなどあります。(グリップ近くのシャフトは超軽量アルミで2~3段目はカーボンシャフトになっており重心の位置で腕が疲れにくくなっている)

バスケットの種類

地盤が緩い雪山や砂地では深く刺さりバランスを崩し転倒防止する為バスケット交換出来る物を選びます。バスケットとはスキーのストックに付いているリングの事で刺さり過ぎない様に出来るので登山にも用途に合わせ交換します。

石突:先端が金属で出来ており使用し続けると摩耗で丸くなり滑りやすく危険な為交換をしましょう。ストックに固定されているものもあるので購入前に店員さんに確認しましょう。

ラバーキャップ(カバー):石突に取り付け木の根や植物を保護する物。他にも山小屋にあるウッドデッキや木の階段など踏み固められた登山道でもカバーなしで突かれ大雨になるとみんなの登山道を荒らしてしまわない為にも必ずカバーは付けましょう。

取付部分はネジで簡単に取り外しや交換など出来ますが環境問題がない様に落下には充分に気を付けて下さい。

ロックの種類

  • ピンロック(ラチェットロック):細いシャフトのボタンを押し太いシャフトに穴が開いており段階的に長さを調節出来ます。ボタンがきちんと出ているのか確認をして下さい。
  • )スクリューロック(ツイストロック):ねじ込み式で無段階に自分に合う長さに調節出来ます。しっかりと締めて緩んでいないか確認して下さい。
  • )レバーロック(カムロック):レバーで簡単に無段階に自分に合う長さに調節出来ます。グローブをはめたままでも簡単に長さを調節出来ます。

ストックを使用して身体への負担軽減

登りは短め下りは長めとストックの長さを調節します。
目安としましては平地で身長×0.7で高さで背筋は真っ直ぐにした状態でI字型グリップを握る箇所を持った時、肘の角度が90度になる様にして下さい。

ストックのデメリット

  • 両手がフリーでなくなる。
  • 岩場など上り下りする際ザックに収納するのが面倒。
  • 使用しない時はただのお荷物になり重くなる。
  • ラバーキャップ(カバー)の紛失。

ストックのマナー

  • ストックは補助的な役目ですが一つ間違えるととても危険な道具です。公共交通機関を利用する際には必ず先端にキャップを被せザックに収納して下さい。
  • プロテクター(カバー)は賛否両論ありますが個人的には付けます。しかし滑り怪我をしない事が前提なので外している場合やカバーが紛失した場合などザックに収納するか手に持って歩く。
  • カバーが登山道に落ちていたら見て見ぬふりをせず拾って処分しましょう。

木道や岩場、ぬかるみ色々な登山道がある為、面倒がらず臨機応変に対応するべきだと思います。

ストックの選び方

  • 自分がどのグリップが合うのか店頭で実際に握ってみる。
  • 初心者は2本から初めても良いと思います。(借りて試しても良い)
  • 長さを確かめる。平行字は肘が直角になるのを目安にストックの握った手の位置は登りで腰の高さ下りで胸の高さ辺りと覚えて下さい。
  • アンチショック:内蔵スプリングによる衝撃吸収システムが搭載されており腕や肩の負担が軽減されるので実際店頭で手にして確認して下さい。
  • 私としてはザックを下ろさなくても直ぐに収納が出来、直ぐに取り出せるのが一番だと思います。

まとめ

登山サークル内でも経験も知識も体力も、ずば抜けたメンバーが2人居ますがその2名はストックを全く使用しません。かたや少し200m未満登っただけで高山病にかかったと言う面白いメンバーも居ます(笑)

ストックは補助的な物でずば抜けた2名は「邪魔だから」「必要ない」とは言っていますが私は自分に合っている道具なら必要だと思います。お二方の意見も解りますが必要かどうかは一度仲間から借りて使用してから購入しても良いかもしれませんね。

ストックは補助的な役割なので全体重を預ける事や100%信じないで下さいね。足や膝への負担軽減や転倒防止の為です。

  1. 自分に合うグリップを決めよう。
  2. シャフトの種類を決めよう。
  3. ロックのタイプを決めよう。
  4. 公共交通機関など利用する際には必ず先端にキャップを付けよう。
  5. 環境保護の為カバーは必ず付けましょう!
  6. 登山道にカバーが落ちていたら拾って処分しましょう。

ストックがあると非常に楽な反面、周囲の人達に怪我をさせたり木の根や植物も大切に保護をする為にもカバー取り付けのマナーを守ってより良い登山ライフを楽しみましょう。