登山道でのすれ違いは登り側が優先?それとも下りが優先?挨拶は必ずしないといけないの?トレイルランナーの人が来た場合は速いから先に行かせないといけないルールがある?
「なかなか道を譲ってくれない」と思いもあるかもしれませんし思われているかもしれません。
一呼吸おいて相手の立場を考えてみましょう。
この記事ではせっかく楽しい登山が不愉快にならない様に、ちょっとした事で大きなトラブルにならない為にも登山マナーやルールを把握して楽しめる様に是非参考にして下さい。
知っておきたいマナー
基本すれ違う時には挨拶はしよう!気分良く挨拶をすると気分良く挨拶がかえってくる。これって単純かも知れませんがめちゃくちゃ気持ち良いですよっ!
私が小学校から帰る時は近所のおばちゃんやおじさん達がみんな「おかえり」って言ってくれてたもんです。
今大人になった私はあの時優しく接してくれた事を思い出し近所の小学生の子達に私が「おかえり」って笑顔で声かけると「ぇ?」みたいな時代の流れなのか不審者扱いされて悲しいですが知らない人達でも登山では私みたいに不審者扱いはされないので元気良く笑顔で挨拶をしましょう。
登山では下山する方から挨拶をしても登りの方は息切れをしていて声も出ない状態かもしれない為、軽く会釈したり手を上げたりする場合があるかも知れません。挨拶が出来ない時もあるので登っている方からするようにしましょう。
時と場合によりますが登りの方が道を譲ってくれて待っている状態でしたら「こんにちは!すみません又はありがとう」って声をかけるとお互い気持ち良いですね。
基本登り優先⇒下りの人は登ってくる人がよく見える視界もあり登ってくる人のペースを乱さない為の気遣いから登りが優先と言われています。
登山道の片側が崖側、谷や斜面など滑落の危険がある場所では下山者が山側に待機し登りを行かせましょう。
後ろから抜く場合もクマよけの鈴を付けていたとしても気づかない場合もありますので後ろから「すみませーん先いいですか?」と一声かけるだけで相手も気分良く「あっすみません!お先にどうぞ」と言ってくれます。
速く下山したいのに!と思うかも知れませんが最初に書かせてもらった様に気持ちにゆとりを持って譲ってあげましょう。
自動車の運転でも譲ってあげるとハザードでお礼してくれると気分良いですよね。急な割り込みや追い越されても次の信号で大抵待っているので譲ってあげましょう。
登山でも運転でもそんなに急いでも数秒、数十秒程度しか変わりませんので事故を起こさない様に怪我をさせない、しない為にもお互い譲り合う気持ちで登山をすると凄く気分も良いし楽しいですよ。
あなたの挨拶や少しした譲り合いが周囲の方々も優しくなれます。譲ってあげた方は次回どこかの山であなたと同じ行動をしてくれるのですから。
把握しておきたいルール
ルールと言っても罰則や罰金がある訳ではありませんが登山では落石で相手に大怪我をさせてしまったり、すれ違う時にザックやバランスを崩し接触した際に滑落させてしまったり怪我では済まされない大変危険な場面に遭遇しないとは限りません。
始めたばかりの初心者だから知らなかったと言うのは運転免許証をまだ取得したばかりなので交通ルールを知らなかったと言っているのと同じになってしまいます。(まぁこれは罰則や罰金になってしまいますが)
- 基本1列で行動します。狭い登山道で横並びでは出来ないと思いますし、広い場所があったとしてもすれ違う人や追い越しする人の為にも必ず1列になって下さい。
- ハシゴや鎖やロープを使って上り下りする箇所では基本一人ずつです。もし万が一手を滑らせたりして落下してしまった場合下側に居る人も巻き込んでしまうからです。
- 山にある植物は摘まない様にして下さい。後登山道から外れるのも禁止です。
- 基本下山側が譲りますがこの時に谷や崖から滑落しない様に山側に身体を寄せて登りを先に行かせましょう。
- 追い越しする時に一声「お先に良いですか?」と前方のパーティーの最後尾の方に声をかける。また声をかけらた側は自分のパーティーに「後ろ行かせます」と譲り合います。この時もみんな挨拶していますし返事も返ってきます。
- 滑った際や乗った石が動いて落石をさせてしまい下にいるパーティーに怪我をさせてしまわない様に落石の「らく!」「らーく!」と大声で知らせる事を覚えておいて下さい。「逃げて!」とか「危ない!」でも良いので大きな声で知らせましょう。決して黙っておかないようにしましょう。
- どうしても写真を撮る三角点や山頂標柱付近で休憩しない様にしましょう。自分も写真を撮ろうと思っていてもカメラに映り込んでいたら解りますよね。
挨拶が遭難者を救う
山岳保険に入り登山届を出して登山をしますが、もしあなたが挨拶をした時に警察は登山届を確認しあなたの目撃情報の証言が遭難者を救うかもしれません。
もちろんその逆も有り得る話ですので印象に残る挨拶って大事ですね!「あぁ青色のウェア着ていた人だ」って思い出してくれると、何時頃どのルートでと遭難場所が絞れ早期発見に繋がりますからね。
トレイルランナーの方とのすれ違い
近年増え続ける山道を駆け抜けるトレイルランナー(以下:トレラン)は一昔で言う「ランニング登山」や「山岳マラソン」の事です。
私達登山者もトレランの方のルールやマナーなど知っておく事でお互いの立場を理解出来良い関係を築ければ良いですね。
颯爽と駆け抜ける姿は格好良いトレランですが速度がある分、人と接触して怪我をさせてしまったり転倒した際には軽症では済まされない事もあります。
すれ違いでの減速は一切せず接触した場合どちらかが滑落し生命の危険が迫ります。
すれ違い(または追い越し)の時は必ず徒歩で声をかけましょう。
登山道コースを外れによる自然破壊問題や集団で駆け抜ける危険行為や通常より落石をさせてしまう確率も高いので危険ですね。
自分の存在を知らせてくれる様にトレランの方は登山者が見えたり近くまで来たら徒歩に切り替え挨拶をしてもらうマナーが大切ですね。
お互いの為に厳しい規制がかからない様にしていきたいですので共に自然を楽しむ仲間としてお互い気持ち良く声をかけ合えれば嬉しいですね。
登山者とすれ違う時は徒歩で挨拶やお礼が出来たり登山道を外れずコースを守ったりするトレランの方が本当に格好良いし真のトレランだと思っています。
トラブルを回避する為のまとめ
いかがでしたか?登山マナーやルールを知っておく事でトラブルを回避し気分良く楽しい登山に出来ますね。マナーとルールは違いますが人に迷惑をかけない、怪我をさせない・しないなどのポイントをおさらいしていきましょう。
- せっかくの楽しい登山に来たし登り側の方から気分良く挨拶をしよう!下山の時でも返事が返ってこなくても心の中で「声も出ない程疲れているだなぁ」と捉えて下さいね。挨拶でお互いが遭難者を救い合えるんですからね。登り側も声が出なくても軽く会釈程度で良いのでしておきましょうね。
- すれ違いは基本登りの方を優先させる。人数が少ないグループを優先させる。落石の可能性がある岩場などでは先に登ってもらう事も大切です。
- 道を譲る場合は山側に身体を寄せる様にする事。
- ハシゴ・鎖・ロープ・岩場など1名ずつ下に人が居なくなったら使用しましょう。
- 怪我をさせない・しない為に声をかけ合う。落石させてしまった場合「らく!」「らーく!」と大きな声で必ず知らせましょう。
- みんなの三角点や山頂表中付近で休憩をしない。
- トレランの方も自然を楽しむ仲間です。気が付いたらあなたや仲間が怪我をしない為にも山側へ避けてあげましょう。
私達のパーティーでは(3~5名が多い)登りでも100%下山者に譲っています。(7~8名の場合でもです)個人的に登りは直ぐに再開出来るし止まる=一休み的な考えです。
下山者の方には膝に少しでも負担をかけない様にペースがありますし小石(結構大きな石もある)など落ちてくるのも避けられる様に危険回避を考え早めにみんな山側に身を預けています。
マナーであったりルールも重要ですがその時その時で対応が変わってくるのでお互い譲っていれば気分良く「こんにちは!ありがとう!」って「こんにちは!いえいえ」こんなやりとりだけで笑顔になれますよ。みんなの登山道ですからね。